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2003年12月 2日

「企業ホームページ運営状況調査」

Web広告研究会「企業ホームページ運営状況調査」

Web広告研究会が「企業ホームページ運営状況調査」という調査結果を発表しています。会費も高いのでアンケートに回答している企業は大手と呼ばれる部類に属する企業かと思いますが、自社の運営状況と比較してみると面白いかもしれません。

この調査で興味深いのは、企業がWebを活用できているかどうか自覚しているか、という点です。

アクセス状況やユーザーの利用動向を数値で把握できるインターネットならではの特徴をホームページの改善や企画立案に生かそうとする意識は、広く担当者に浸透しており、ホームページの効果分析を「している」企業は、ほぼ100%に近い97.3%にのぼる

にも関わらず、今後の課題として「サイトの効果が見えにくい(77.3%)」を挙げています。つまり、効果分析をしているようで、実はそれ自体はあまり意味のない作業になってしまっているということでしょう。

効果の指標も、アクセス数が91.8%、訪問者数が68.2%と、これ自体では大きな意味を持たない数字に一喜一憂しているようです。アクセス数を増やすこと=見込み顧客が増える、では全くない訳ですから、さらに詳細な分析が必要になるでしょう。もっと言えば、問い合わせ数、資料請求数などと比較し、目に見える形でサイトの効果を計ることが重要といえます。目的・目標をしっかり定めれば、自ずと効果測定の指標は出てくるものだと思います。

一方で、経営者も担当者もホームページがビジネスに貢献しているという判断もあるようです。担当者にしてみれば「うちのWebはダメです」とは流石に言えない訳ですが。効果が見えにくいけれど貢献しているようだ、というのはどの辺を捉えてそう感じているのか、もう少し詳しく知りたいところでしたが、単純にアクセス数が多い=見込み客が多そうだ、という理解をするのが一般的でしょうか。

大手の場合、「社内の協力が得られない(40.9%)」というのは深刻な問題かもしれませんね。大きくなればなるほど、いろいろなことを言う人が増えてきます。さして詳しくもないのに、デザインや文言にいろいろ言ってくる人も増えるはずです。「担当者不足(59.1%)」という問題もあるようなので、しっかりとインターネット部門を構築し、ある程度の権限を委譲し、インターネットに理解のある人がトップに立つと良いのかもしれません。中小企業で広報担当者が兼任するならいざ知らず、ある程度の企業であれば専任セクションを立ち上げてもバチは当たらないと思います。ネットを戦略的に活用するには、そのくらい力を入れても良いと思います。

いろいろ書いてしまいましたが、「今回の調査は、そうした状況の解決への第一歩を踏み出すために行ったものである」ということ、是非企業担当者には他社の状況も踏まえ、良いアイデアを絞り出しつつWebを活用して頂けたら、と思う次第です。

言うは易し、な訳ですが。

Posted by enatural at 2003年12月 2日 16:51