2004年5月11日
検索市場の変化と各社の戦略
検索業界を取り巻く状況が劇的な変化を遂げる中、検索サイトを運営する各社は今後の狙いをどこに定めているのか。連載1回目の今回は、GoogleやYahoo、MSNを中心に、検索サービス市場における変化と現状をまとめた。
CNET Japanによる「サーチエンジン戦略を探る」という、非常にタイムリーな特集記事の第一回です。非常に読み応えのある特集です。業界の流れを把握するためにも是非ご一読を。
それにしても、Googleの登場が本当の多くの出来事を変えていったことがよく分かります。IPOでGoogleがどこへ向かっていくのかも、興味深いところです。極力、会社に影響を及ぼさないようなIPOをしたいと考えてはいるようですが。
中でも、やはり「リスティング広告」はインターネットの広告自体を変えつつるあると言って良いと思います(既に変えてしまった?)。
記事にありますが、
米Interactive Advertising Bureau(IAB)の発表によれば2003年度の米国インターネット広告市場は前年の60億1000万ドルから72億7000万ドルまで増加したが、この中に占めるリスティング広告のシェアは前年の15%から35%までに急拡大している。
リスティング広告のシェアはまだ伸びる可能性があります。リスティング広告に参入する企業もいるでしょうし、AdSenseのような広告ネットワークもより広がりを見せるでしょう。
如何にリスティング広告が強力かは、
先日発表されたGoogleのIPO資料によるとGoogleの2003年度の売り上げ9億6190万ドルのうち95%がこれらの広告収入によるものだという。
この数字からも分かります。
そして、Googleがサービスを拡充し、ある意味でのポータル化が進んでいます。それに対して、Yahoo!とMSNがどのような対策を打ってくるか、非常に興味深いところです。Microsoftはデスクトップを押さえていますからね。GoogleがインターネットOSとして機能するかどうか、なんていうのも注目でしょう。
ただ、Microsoftが気をつけなくてはいけないのは、Windowsのシェアが数年後に60%くらいまで落ち込むことが予想されていることです。逆に、インターネット上の事業に力を入れている理由がそこにあるのかもしれませんが。
MicrosoftはWindowsで現在、クライアントOS市場の約90%を握っているが、徐々に新しいデバイスが登場し、2007年までにWindowsのシェアは58%に落ち込むと同氏は予測している。
日本の「国内検索サービスの過去といま」もまとめられていますが、「Hole-in-One」とか「CSJインデックス」とか懐かしいですね。そういえば、1995年当時は日本語の検索エンジンというのはなくて、リムネットやベッコアメのホームページリストからいろいろ辿っていたのを思い出します。その後、ODINや千里眼を使っていました。リムネットもベッコアメも買収されてしまいましたし、日本語の検索サービスも今はありません。