2004年6月21日
サーチエンジン市場激変、専門家はこう見る
Yahoo! JAPANが突如として発表した検索エンジンへの切り換え、そして検索広告でのオーバーチュア全面採用──。Googleとの決別が与えるSEO(サーチエンジン最適化)/SEM(サーチエンジンマーケティング)への影響とは。検索エンジン業界で活躍するSEO/SEMサービス会社の各氏にお集まりいただき、YahooやGoogleの広告戦略、各検索エンジンの今後の動向などについて語ってもらった。
ということで、CNET Japanのサーチエンジン戦略を探る特集です。
アイオイクスの滝日伴則氏、アイレップの高山雅行氏、ECジャパンの大内範行氏、同じくECジャパンのジェフ・ルート氏が語っています。
大内: 主要サーチエンジンが増えればリスクが分散する、それは投資と同じです。ユーザーにも選択肢ができるのは健全な状態なので、長期的に見ればいい状態だと、ルートと話しています。
基本的には検索エンジンが変わっても問題ない、むしろウェルカムという姿勢のようです。
もうひとつは、料金を支払うことでクローラーによる周期的な巡回とインデックスへの登録が保証される、ペイドインクルージョン(PFI)をYahoo! JAPANがやるかどうか。
高山さんが言っておられます。「PFIがでてくれば、市場がまた大きく変化する気がします」と。お金があるところは、新しいサービスが出てくれば手を伸ばすでしょうね。
Googleは現在アドセンスのネットワークを急速に拡大中なので、Yahoo! JAPANの日本におけるGoogleネットワークに占める比率は意外に低いのですが、やはりYahooに載る、載らないという話は、日本の広告主にとって相応のインパクトがあるのではと踏んでいます。
と高山さんは言っておられますが、そうでしょうか? 思いの外、日本のGoogleはテンパっているのではないかと想像しているのですが。
ROI的に差が明確につくと、広告主は「アドセンスには出さない」という選択肢も選べてしまうので、Googleがせっかくネットワークを拡大しても広告主がつかないということになってしまう。もちろん、オーバーチュアのコンテンツマッチも同様です。
と、またまた高山さん。それでもオーバーチュアにはYahoo! がありますからね。ある意味大動脈をカットされてしまったGoogleは必死だと思います。
大内: インターネット広告も、ブランディングを追求するものと購買率を追求するものと二極化が進んでいくと考えています。
そうですね。しかし、
大内: SEOで集客がうまくいくと、その後ノーリファーラーと言って、そのサイトを指名する人も増えてきます。そこには相当、効果があることがわかってきています。ですから検索エンジンマーケティングとブランディングは連携していると考えられます。
とも。
Googleのアドバナー(イメージ広告)に関してルート氏は、
例えば広告代理店などの要求から作られていて、広告を魅力的にすればお金がもっと出るんじゃないかとか、ある程度画像があったほうがいいプロダクトもあるといった要素が多いです。ですから、さほど大きい市場にはならないのではないかと。
利用者が望むものではなく、広告代理店が望むものを作っている時点でGoogleのスタンスとしてどうかと問われるべきものではないかと思いますが。
大内: 日本は、ほとんどのジャンルにおいて世界の中でも大きな市場を持っているでしょう。日本市場でGoogleが勝てなければ、Googleはダメになる、くらいの気持ちでがんばってほしいですね。
とはいえ、非常に厳しい場所にGoogleが立たされているのも現実だと思います。
どうでもいいことですが、ずっと前からこうした記事を担当されている野田幾子さんという名前に憶えがあったのですが、もしやMacPeople氏にいた野田幾子さんなのでしょうか。同姓同名なのでそうかもしれませんね。
Posted by enatural at 2004年6月21日 18:06