2004年10月27日
Webマーケティングの近未来 第11回~欧米での企業ブログの現状(その4)
Webマーケティングの近未来 第11回~欧米での企業ブログの現状(その4)
インターネットが普及し始めたころに、Yahoo!やLycosなどのオンラインメディアが生まれてきたように、アメリカではブログのみを複数出版するメディア会社が出てきている。このようなメディア会社が出てくるということで、メディアとしてのブログの層の厚さや、進化の先が見えてくるのではないかと思う。
というこで、blog出版(?)している企業「Gawker Media」「Weblogs Inc.」に関する記事となっています。今後、日本でも同様の企業は登場するのは間違いないでしょうね。
会社単位ではなく、もちろん個人ベースでも収益を上げることは十分に可能だと思います。Google AdSenseやアフィリエイトプログラムなど、そのツールは揃いました。
例えば、ワーキングマザースタイル[wmstyle.jp]もblog出版を試みている企業の一つでしょう。ある意味、イーナチュラルでオープンしたビジネスブログもそう言えるかもしれません。
今回はGawker Mediaという企業に焦点が当てられています。
2002年8月にまずガジェット(PC/家電機器)のブログ「Gizmodo」を立ち上げ、同年12月にNYメディア業界ゴシップブログ「Gawker」、2003年11月に知的ポルノブログ「Fleshbot」、2004年1月にワシントンの政治ゴシップブログ「Wonkett」、5月にハリウッドゴシップブログ「Defamer」と次々と立ち上げていった。この10月には、カー情報ブログ「Jalopnik」、ゲームオタクのための「Kotaku」、面白いオンラインコンテンツを追いかける「Screenhead」の3つのブログをまとめて公開した。
確かに“出版”という言葉が当てはまるのかもしれませんね。完全に雑誌の世界だと思います。
Gawkerのビジネスモデルは。ITバブル崩壊後のモデルとも言える徹底的なローコスト経営である。Gawkerは、基本的にオフィスはなく正社員もいない。各ブログの担当編集者は、Denton氏が様々なブログを読んでその書き手をスカウトした人たちだ。契約社員で月に1500ドルから2000ドルぐらいの給料でスタートし、1人でそのブログのコンテンツを運営するかわりに、ブログコンテンツの編集権は編集者が握るという表現の自由度が保障されている。
この方法だったら日本でもすぐに始められそうです。ただ、それなりの人気ブロガーであれば、やはりそれなりに稼いでいますからね。その辺のバランスがどうかと思いますが。「この給料の安さから、初代のGizmodoやGawkerの編集者は、すでに競合や他のメディア会社に移っている」そうです。
デザイン、システム、SEOされたブログを用意してあげて、そこから得られる広告収入をシェアする、という仕組みであれば良いかもしれませんね。「基本的に他のメディアの情報についての解説やコメントを載せているだけなので、情報料もタダである」というローコスト運用でもありますから。
Denton氏はインタビューで「GoogleのAdSenseのお陰で、広告セールスの部署をつくることなく、ブログ出版の費用をかなりカバーできるので、他のオンラインメディア事業に比べると始めやすい」と答えている。
やっぱり肝はココでしょう。
ということは、イーナチュラルの場合、ブログ出版するためのノウハウ、ハードウェア、ソフトウェアに関しては十分だと言えるかもしれません。
・各ブログはすでに3000から6000ドルの収入を毎月上げており、今後もトラフィックが増えるであろうから収入増が期待できる
・相互にプロモーションすることができるのでトラフィックを誘導することができる
といったメリットがあります。イーナチュラルでもブログ広告を開始しましたが、ブログをメディアとして押さえる動きは来年にかけてさらに加速しそうです。