2005年1月28日
影響力のあるブロガーと協力してマーケティング
Webマーケティングの近未来 第23回~欧米での企業ブログのケーススタディ(その5)
以前、弊社のブログをコンサルティングという分野における小企業のブログ使用のケーススタディとして紹介した。小さな企業にとっては、マーケティングにかける予算やウェブサイト運営にかけられる時間が少ないことが多く、ブログはそういった小企業にとって有効なマーケティングツールと言える。
日用品を扱っている小さな企業が、自社製品のマーケティングにブログを活用した事例だそうです。
「Clip-n-Seal」というビニール袋の封をするための道具を販売することにした会社が、あまりない予算の中でブログに目を付け、CEOが自らが読んでいるブログ運営者に直接メールを送ったんだそうです。
「自分たちが彼らと同じようなブロガーであり、新しく商品を開発したので、ぜひブログで紹介して欲しい。サンプル商品を提供するし、もし購入を希望するようであれば20%の割引をする」
これによりいくつかのブログで「Clip-n-Seal」が取り上げられ、結果的にそれ以外のブログにも波及していったそうです。サンプルが貰える、割引があるから掲載されたのではなく、あくまでも良い商品だった、というのがベースにあると思いますが。
しかし、ここで何より重要なのは「スタッフ自らブログを使っており、ブログ界の文化やエチケットも理解している」ことではないでしょうか。だからこそ、ブロガーの協力が得られたのではないかと思います。そして、ブログマーケティングの事例として取り上げられる機会も増えたそうです。
ブログがマーケティングの問題を解決するとは言い切れないまでも、このClip-n-Sealの例では、Kariber10000に取り上げられたところから、商品が売れ始め、各メジャーブログに取り上げられるにつれオーダーが増えていったという。これは、マーケティング予算の少ない企業にとっては検討に値するやり方だと思う。
必ずしもうまくいくとは限りませんが、手法の一つとしては興味深いですし、今後こうした事例が日本でも増えていくのは間違いないでしょう。ただし、ブロガーの空気感を読みながら事を運ばないと、うまくいかないのは記事にある通りだと思います。
ちなみに、この事例に登場するような影響力あるブロガーは、アルファブロガーだったり、インフルエンサーと呼ばれる人たちなんでしょうね。
Posted by enatural at 2005年1月28日 15:45