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2005年4月 5日

大企業のトップが書くブログ

Webマーケティングの近未来 第33回~欧米での企業ブログのケーススタディ(その7)

欧米でも、企業ブログの多くは、IT系の企業と中小企業によるものが多い。広告・マーケティング予算が限られている中小企業で、会社の情報をどこまで出していいのかを最も的確に判断できるのは社長であることから、中小企業の社長ブログが多いという傾向は、何も日本だけのものではない。今回は逆に、大企業でのブログの例を取り上げてみたい。販売台数世界一の自動車メーカーGeneral Motors(GM)のブログ「Fastlane Blog」だ。

例えば日本で大手企業の社長がブログを書いている事例としては、ニフティ社長の古河建純 インターネットBlogがあります。

ココログと同時にスタートし、いつまでも続くのかと多くの人が見守ってきましたが、2005年4月現在もきちんと更新が続けられています。時には疑問に答え、主には自分の考えや社内の様子を伝え、ニフティという会社の姿を伝える無くてはならないブログに成長したのではないでしょうか。

100SHIKE:アルファブロガーは荒野を目指す、のかという記事では、インフルエンサーとなるブロガーには経営者が多い、ということが挙げられています。もともと情報発信が得意な人が経営者向き、ということもあるかもしれませんが、経営者であってもブログ適性がない人も少なくはないでしょうから、古川社長は非常にうまくハマったのではないでしょうか。

さて話を戻すと、アメリカではGeneral Motors(GM)の副会長Bob Lutz氏が執筆するブログ「Fastlane Blog」が話題になっているそうです。

ブログのドメインがGMのPR会社で登録されていたことから、本当に本人が書いているのか、担当者が代わりに書いているのでは、といった疑問が起こったそうですが、Bob Lutz氏が次から次へとエントリー書くことで薄れていったそうです。

このブログは、主にBob Lutz氏が新製品などについて数日置きに伝えるようなフォーマットになっているが、先日、2005 Geneva Motor Showで発表されたCadillac BLTの話題からことは始まった。

詳しい内容は記事を拝見して頂くとして、興味深いのは、Bob Lutz氏とブロガーとの間で「対話」が行われ、一方的にPR情報を流すだけのブログではなかった、ということです。

Bob Lutz氏が消費者のコメントに丁寧に答え、さらに自分の言ったことを修正したり、実際にアメリカに持ってこない理由を正直に公開するなど、Bob Lutz氏がブログを理解しているという意見が多数を占めている。これらのコメントはGMが利益を追求していることを批判もしていない。

ブログを開設する際に、何かしらのトラブルを懸念する企業が多いと思いますが、基本的には真摯に対応する、というのが最も重要なことのようです。

記事では「大企業のトップがブログを公開し、インフルエンサーや消費者と正直に直接対話をすることは、企業を今までのようなただ利益だけを追いかけるのっぺらぼうな存在から、人間味を感じさせる存在へ変えるのに役立つだろう」と書かれていますが、全く同感です。

AppleのSteve Jobs、MicrosoftのBill GatesやVirginグループのRichard Bransonなどは、ブログの存在前からそれを行ってきている。ブログというツールを持つことで、今までそうでなかった経営者もイメージを変えることができるはずだ。

次はあなたの番かもしれませんよ!

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Posted by enatural at 2005年4月 5日 10:45